2024年11月7日、インターネット動画投稿サイト「FC2」の創業者高橋理洋容疑者がわいせつ電磁的記録陳列の疑いで逮捕されました。
逮捕容疑は、他のネット関連サービス業の男らと共謀し、2013年6月、登録会員の男性らが送信したわいせつ動画を利用者が閲覧できるようにした疑いとのこと。
逮捕した京都府警は2015年から出入国時に身柄を押さえられるよう「国際海空港手配」の手続きを行い、逮捕状の更新を16回も続けていたといいます。
高橋理洋容疑者自身、帰国したら逮捕されるから帰国しないと言っていたにも関わらず、なぜ帰国したのでしょうか。
また、高橋理洋容疑者にあがる同情の声とは?
ガーシー一味で参院選に出馬の過去
FC2の創業者が海外へ逃げているというのは知っている人は知っている、くらいの話だったのではないでしょうか。
それが注目されたのは、2022年に「令和の暴露王」として有名になったガーシーこと東谷義和さんの友人として表舞台に出てきたことがきっかけです。
ガーシーさんと一緒に参院選に出馬しました。
当時の公約は次の2つ。
- AV動画のモザイク撤廃
- 給与全額とYouTubeの収益全額を児童養護施設などに寄付
2つ目は億以上の資産がある高橋理洋容疑者ならではですが、1つ目は…?
案の定当選はしなかったわけですが、出馬の動機は割としっかりしていたような。
「不逮捕特権がほしいから立候補したのでは、という批判もありました。しかし、それは違います。不逮捕特権があろうがなかろうが、逮捕される時は逮捕されますから。
それでも立候補したのは、愛国心があるからです。日本に帰れない身でありながら、私には自分が生まれ育った国をほんの少しでも良くしたいという気持ちが強くあります。ここ30年間GDPが全く上がっていない先進国は日本だけです。優秀なエリートの多い政治家たちがいるにも関わらず、この状態というのは、何かが根本的に間違っていると思うので、そこを是正することに注力したいと考えました」(高橋氏)
現代ビジネス2022年8月
そうならそうで、もっと具体的な公約があったら良かったのに。
ガーシー騒動のときも、高橋理洋容疑者が行っていたのはなにかの力で理不尽にバンされないSNSや動画共有サイトの構築です。
ガーシー失脚とともに失敗に終わりましたが、やりたいことは理解できるだけに残念です。
高橋理洋が帰国した理由
それにしても、2022年に話題だったとき、ドバイを訪れた青汁王子こと三崎優太さんが対談したときも、現在指名手配中で日本に帰国したら逮捕されるから帰らないと明言していたのに、なぜ帰国したのでしょうか。
理由として今言われているのが2つです。
母の容態
上記引用元の現代ビジネスで2022年にインタビューを受けた際、
「日本にいる病気の母親に会いに行きたいのですが…」
と話していました。
高橋理洋容疑者は現在51歳なので、ご両親ともどもそれなりの年齢かもしれませんね。
裁判の準備ができた
同じく2年前のインタビューで、
「敏腕弁護士を付けても日本の刑事裁判は99.9%有罪になると言われています」
と話しているように、逮捕されれば起訴され有罪になると思っているようです。
これが無罪となる可能性が見えてきたのでしょうか。
高橋理洋の主張「当時の代表は別のアメリカ人だった」
「聞く所によると、あるIT企業に政治家や警察のOBの天下りが沢山おり、それらの人脈からFC2に攻撃を仕掛けてきているとのことです。その企業と繋がりのある友人に一方的な白旗で和解を申し込むようお願いしましたが、聞き入れてもらうことは出来ませんでした。
私自身は、いわれのない罪をなすりつけられたと思っています。米国で法人登記をしていますし、捜査当時の代表は私ではなく別のアメリカ人でした。それでも罪に問われるのであれば、星の数ほどある無数のサイトが同様に検挙されなければならないと思います」
現代ビジネス2022年8月
現在も高橋理洋容疑者は「私は当時アメリカ人だったので、日本の法律には違反しないと思う」と主張しているとのこと。
一方捜査関係者の主張はこちら。
「FC2のサイトへのアクセスの90%以上は日本からで、日本のユーザーに向けて商売をしているのは明らか。“(拠点のある)アメリカの会社だ”というのは法の網をかいくぐる詭弁に過ぎない」(警視庁関係者)
デイリー新潮2023年6月
なお、高橋理洋容疑者は米国籍の女性と結婚してアメリカに帰化しているとのことです。
高橋理洋に科される刑罰は
過去の類似事件から推測すると、高橋理洋容疑者には懲役刑や罰金が科される可能性があります。
2017年にはFC2の実質的運営者に対して懲役2年6か月、執行猶予4年、罰金250万円の判決が下されています。
ちなみにこれは高橋理洋容疑者の弟・人文氏です。
高橋理洋容疑者が言うように、起訴されればほぼ有罪なのが日本の刑事裁判です。
逮捕状が出たときにはすでに海外にいたので、逃げていたわけじゃないと主張もできるでしょうが、逮捕されるのが分かっていて帰国してないのも事実です。
これを長く逃亡していたとされると悪質だと判断され執行猶予がないかも。
高橋理洋に同情の声が上がる理由
そんな高橋理洋容疑者については同情の声も多く上がっています。
これで逮捕って、ひき逃げ犯罪を防げなかったってことでトヨタの社長を逮捕ってくらい無理筋な気がする…
— sdxsdx (@sdxsdx_200) November 8, 2024
そりゃ才能が海外に流れるわ…
「FC2」創業者を逮捕、京都府警(共同通信)#Yahooニュースhttps://t.co/wCdPPvfcLu
まあ、そうなんですよね。
他にもなるほどな声が。
「わいせつ物の取り締まりってもうそれ自体が時代遅れだと思う。 ネットがあれば海外のものが入ってくるし、それで公序良俗が乱れたということもないのだし」
「今や海外のサイトで見放題なのに10年近くも逮捕状を更新し続ける警察の執念が凄すぎる。確かに法には触れてるが、これはインターネットの発達してない頃の古い考えだ」
「ネットどこの国サーバーにあっても、どこの国からでも閲覧できる。日本語だから犯罪、英語だからセーフという問題も当然、おかしい。国ごとに閲覧制限をかけることも馬鹿げた設定。そもそも、VPNをかませば、それも越えられる。VPN自体、合法」
「まぁ良く分からないけど動画サイトの「カテゴリー」に「アダルト」があって、そのコンテンツに「無修正」の物が放置されていたから逮捕?
だとすると、「求人サイト」に「闇バイト」の広告(募集)があって放置の場合もサイト運営には逮捕状出るのだろうか?」
プラットフォームは用意した、それを悪用する人がいた、その責任を創業者に求める、というのがどうなのかという。
高橋理洋容疑者自身、FC2の飛躍はアダルトコンテンツを許可したことにあるという認識はあったよう。
その一方で、ただ受け入れていたわけではないという話も。
「FC2もセクシー動画の投稿に際しては、出演者の年齢確認と同意書の添付を配信者に義務付けています。またAI(人工知能)などを使って違法動画の検閲も行っている。さらに警察からFC2側に違法投稿者に関する照会が来れば、捜査に協力して情報も提供しているそうです。現実問題として投稿動画を事前にすべてチェックするのは不可能なため、高橋さんとしては“やれることはやっている”という思いが強い」(前出・メーカー関係者)
デイリー新潮2023年6月
訪れないと目に入らないこういうサイトよりも、何もしないでも勝手に表示されるアダルトな広告のほうが問題な気もします。
どういう結論になるでしょうか。
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