フジテレビが放送していたバラエティ「ほこ×たて」のヤラセ問題が、思っている以上に影響しそうだと報じられています。
フジテレビは当面放送中止し調査すると発表していますが、打ち切りは免れず、それどころか日本民間放送連盟(民放連)からの除名の可能性もあり、来年開催予定のサッカー・ブラジルW杯を放送できなくなるかもしれないほどの大問題に発展しそうだというのですが…
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[以下引用]
フジテレビは25日、同局系バラエティー「ほこ×たて」(日曜午後7時)で、事実上の捏造(ねつぞう)が行われていた問題で、この日までに視聴者から電話97件、メールで713件の反響があったと説明した。多くが「裏切られた」などの怒りの声という。問題があったのは20日放送のスペシャル番組。ラジコンとスナイパー(狙撃手)が対決する内容で、ラジコンの圧勝という事実と異なり、放送では接戦に捏造され、対戦順も変わっていた。昨年10月には登場した猿への動物虐待疑惑も指摘されているが、同局はこれを否定せず「調査中」としている。
[日刊スポーツ]
これは、出演したラジコンカー世界王者である広坂正美氏が21日に自身のブログで「偽造された編集内容があまりにひどかった」として真相を暴露して明らかになりました。
以前放送された鷹との対決では鷹が怖がらないようスピードを落とすよう要求されたり、猿との対決では、なかなかラジコンを追いかけない猿の首に釣り糸をつけて追いかけているように見せたという動物虐待と思われる行為もあったとか。
広坂氏は度重なる不正にガマンの限界が来ており、今回の放送内容を事前に知らされた時に、「事実と異なる内容で放送されたら告発する」と伝えていたにも関わらず、偽造された内容が放送されたといいますから、フジテレビの制作陣、どういう思考回路なんでしょうね。
情けないだけの放送事故
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結局フジはスタッフの事情聴取を行い、「収録の順番や対戦の運営方法について不適切と思われる演出が確認された」(広報)ため、24日になって「信頼に応えられると判断するまで、当面放送は自粛する」と発表。放送倫理・番組向上機構(BPO)にも報告したわけですが、テレビ局関係者は「完全なヤラセで、許されるわけがない。番組打ち切りは間違いないでしょう」と断言しています。
[以下引用]
今後、重要となるのは、日本民間放送連盟(民放連)がどのような処分を下すかだ。基準となるのは2007年、民放連から一時除名されたフジ系列局の関西テレビの一件。同年1月7日に放送された「発掘!あるある大事典Ⅱ」の中で、実験結果のデータを改ざんしたうえ、専門家のコメントを捏造し「納豆にはダイエット効果がある」と断定的に放送した。放送翌日から納豆の売り上げが急増し、品切れ店が続出。事態を重く見た民放連は同年4月、関西テレビを除名処分にした。これを基準に考えると、今回の「ほこ×たて」の件はさらに厳罰が下りそうだ。
問題なのは「ほこ×たて」が常に「ガチンコ対決」がウリだったこと。
「やったことは関テレよりひどい。真剣勝負をうたっていながらヤラセが発覚したのは、大相撲の八百長問題に近い。関与した力士が解雇されたケースもあったが『ほこ×たて』にも相当な処分が下されて当然」(同)
フジには民放連から相当厳しい処分が下される可能性が高い。関テレ同様、民放連から除名となれば、フジにとってとんでもない事態となる。
現在、五輪とサッカーW杯だけは、NHKと民放連加盟社が「ジャパンコンソーシアム」という放送機構を作り、中継を行っている。この放送権利は民放連加盟社しか得られていない。
事情に詳しいテレビ関係者は「もし五輪、W杯開催時に民放連に加盟していなかったら、ニュース番組ですら映像は使用できない。来年のブラジルW杯で、本田圭佑や香川真司がゴールを決めても、フジは一切放送できないんです」と言う。
[東スポ]
関テレが民放連に復帰できたのは除名から1年後の2008年4月でした。
その除名期間中にはW杯も五輪も開催されませんでしたが、今回除名処分を受けると来年のブラジルW杯はまず放送できません。ニュースですら映像が使えないとなると、イタイでしょうね。
さらなる打撃がこちら。
[以下引用]
「関テレはあの騒動で、社長が交代した。フジは6月に亀山千広社長が就任したばかりだが、8月には『27時間テレビ』の加藤浩次のAKB48渡辺麻友への頭蹴り騒動がBPOで問題になり、今回の『ほこ×たて』。最悪、亀山社長が退陣せざるを得なくなる可能性もある。大問題になれば、視聴者だけでなく株主も納得しなくなりますよ」(別のキー局関係者)
[東スポ]
低迷するフジの救世主と思われた亀山社長がほんの数ヶ月で辞任となると、確かに株主もどうなってるんだと言いたいでしょうね。
「ほこ×たて」はこれまで愚直なまでのガチンコ勝負を売りにしており、批評家筋の評価も高く、優れたテレビ番組に贈られるギャラクシー賞も受賞しています。
そんな優良番組だけに、今回のヤラセ問題の影響は大きいと、上智大学の碓井広義教授(メディア論)は厳しいコメントを出しています。
[以下引用]
「低迷するフジテレビの中では数少ない“見るべきバラエティー”でした」と、碓井教授がこう続ける。
「小学生から大人まで、親子で楽しめる素晴らしい番組でした。これまでスポットライトが当たらなかった町工場の職人芸など『モノづくり日本』の底力をバラエティーの形で見せてくれた。それが、本来なら対戦が成立しなかった段階でボツにすべき内容を、自己都合でねじ曲げた。言語道断です。もっと罪深いのは、ひとつのヤラセが原因で、これまでの真剣対決までが同じ目で見られてしまうこと。ひいては、テレビ全体がそう見られ、視聴者からの信用を失う結果になることです」
ヤラセは今回だけでなく、他にも告発が相次いでいる。この問題は24日のNHK「ニュース9」でも詳報された。
フジテレビは27日の放送を自粛することを発表したが、打ち切り程度で済まされる話ではない。
[日刊ゲンダイ]
正直、ヤラセが発覚しても「またか」という感想しかなかったのですが、確かに「ほこ×たて」の過去の名勝負も本当になんの演出もなかったのか、気になってきました。
これを機に、放送免許を持つテレビ局として、きちんとした再生の方針を建てるべきではないでしょうか。
あの名勝負すら
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※ほこたてに出演していた大島優子さんのブログはこちら
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コメント
なんだまたかよという感じで別に驚きはしない